写真及びへなちょこショートショート


by shichirio
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田舎暮らし

男は家を造ることにした
理由は
もう空の小さい都会に嫌気がさしていたし
独身で友達も彼女も居なかった
50歳を過ぎもう爺になってしまう・・そんなことを考えれば
このまま都会の隅で一生を終えるのかと思うと空しい気がした
「あ~あ・・俺はこれからの人生何をすればよいのだろう・・」人生を悲観したからといって自殺をする勇気もない
一つ大きなことを仕出かす気力もない
もうすぐ年金暮らしが始まるが楽しみが一つもないのだった
するとある時ある広告が・・・
「田舎暮らしをしてみませんか」
実に楽しそうな感じだ
空気もいいようだしなんたったって空が綺麗だ
「そうだ、畑や、釣りをしてゆっくり暮らして楽しもう・・」
早々に電話をかける
あっという間に家を建てる算段
そして遠くの田舎に完成した
これが俺の家か・・素晴らしい
なんて自然に溶け込んで住みやすい感じだ
男は家の出来栄えに満足する
しかし夜になると
「はて耳鳴りのような音が聞こえるぞ」
「なんて真っ暗なんだ光が何も見えない」
今まで聞こえなかった小さい音が聞こえる し~ん しーん
今まで光の溢れた都会色とりどりのネオンサイン
そんなものは田舎に無い
風の音が響き犬の遠吠えらしき鳴き声が遠くに聞こえる
男は田舎はなんて恐ろしい所だ なんて寂しいところだろう
と思う
しかしもう都会には帰ることはできない
男は静かさの恐怖に震え何もない寂しさに耐えて過ごす日々が続くことを今さらながら気がついた
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by shichirio | 2011-05-05 10:11