写真及びへなちょこショートショート


by shichirio
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最後の葉

おれは癌になった。
余命は3年らしい。
今は、何も症状が無い。
癌と告知されても、まさかと思うだけだ。
今、この瞬間から命のカウントダウンが始まった。
これからの人生、どうしたらいいのだろうか
俺は、ある占い師の門を叩いた。
「ほほう、あなたは病気にかかっていますね。それも余命は短い。」
「この木を育ててください、これは貴方の余命を知らせてくれるのです」
「大事にすれば、余命は長く、粗末にすれば、余命は短くなるでしょう」
「ありがとうございます。」
きっとこの木の最後の葉っぱが散った時、俺の命はつきてしまうのだなと思いつつおれは、部屋から見える庭の隅にその木を植えた。
1カ月経ち、3カ月たっても、その木から葉は出てこない。
「どうしたことだろう、なかなか葉が生えないぞ、おれの命はどうなるんだ」
「しかし、まだ2年以上もある。あせる事はない。」
木は、だんだん大きくはなるが一向に葉が生えるそぶりもなかった。
「もう2年も過ぎた。なぜ葉が生えないんだろう。俺の運命はどうなるんだ」
男は焦り始めていた。
「くそ、なんとかしてくれ」
「あの占い師の嘘ツキめ」
「あんな木なんか切ってやる」
俺はのこぎりで木を切り始めた。
「もうすぐ倒れるぞ、ざまあみろ、嘘ツキ木め」
バキバキと大きな音とともに木が倒れた瞬間、枝が折れ、鋭くとがった部分が男の心臓に突き刺さり、あとは、ご想像のとおりに・・・・・
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by shichirio | 2012-10-28 14:41